強権政治を許すな
市東さんの農地を守ろう
6月8の請求異議審の上告棄却という不当判決から3か月近くが経ちました。しかし私たちの判決に対する怒りは決して消えることはありません。これからも増々「強制執行阻止」「絶対あきらめない」の決意を固め、市東さんの農地を守り抜くために闘い続けましょう。
露骨な意思表示
NAAは8月12日、B滑走路横の「への字誘導路」の改修工事を今年12月から来年10月までの期間で実施すると発表しました。これは事実上B滑走路は当面使わないということの表明に他なりません。そしてこの工事は誘導路の直線部分のみとなっています。これは「への字」の部分は農地を取り上げた後は直線になるから改修工事は必要ないというNAAの露骨な意思表示です。本当に許しがたい話です。
そもそも世界中で爆発し続けるコロナ感染の最中B滑走路どころかA滑走路の離発着も激減しており、「本格的な需要回復に備えて・・早期に工事を完成させることで航空需要にしっかりと対応できるようにしたいと考えております」(NAA)など夢物語にすぎません。もちろんC滑走路建設など全く必要ありません。
反対同盟から10・3全国集会が提起されています。緊急事態宣言延長の可能性もあり予断は許しませんが、開催されるならば全力で駆けつけましょう。
日時・・10月3日(日) 正午
場所・・成田市栗山公園(京成成田駅東)
土地規制法許すな
前号でも訴えましたが、思想信条、表現の自由を制限する「土地規制法」が成立しました。すると早速沖縄宮古島では「ミサイル基地いらない」という旗を自衛隊駐屯地の前にある農地に立てている農民が刑事罰を受ける可能性があると雑誌「世界」9月号に掲載されていました。もちろん畑が先で駐屯地が後に造られたものです。市東農地と空港の関係と同じです。どちらも国策のためには憲法さえ無視した農民差別です。政治圧力に屈して大きく報じないメディアの沈黙を糺し、私たちこそが規制法反対の声をあげていきましょう。
利権のための五輪
世論の7割以上が中止か延期を望んでいたにもかかわらず東京五輪が強行されました。その結果コロナ感染が爆発的に増え続けているのに菅首相は「五輪と感染増は無関係」と開き直っています。この人には科学的論理は通用しないのでしょうか。加えて私たちが訴えたいのは、五輪のための莫大な運営費や多くの人材(特に医療スタッフ)をコロナ対策に向けていたら、どれだけの人々を救えていたかという事です。またこのコロナ感染の中「五輪中止」を宣言すれば世界中から厳しく糾弾されたとでも言うのでしょうか。
安倍は「中止という人は『反日』」と差別的に批判しましたが、多くの人々は感染が蔓延する世界をそして日本を憂い「中止」を希望したと思います。その真摯な気持ちが理解できない安倍こそが「反日」ではないでしょうか(「反日」という言葉は反動勢力がアジア人民を見下し常用する差別用語ですが安倍に対してはあえて使います)
安倍の「アンダーコントロール」の大嘘に始まり誘致をめぐるワイロ問題、エンブレムの盗用、「ぼったくりバッハ」に象徴される醜い商業主義、森元首相や演出責任者の女性差別発言やスタッフのいじめ自慢にホロコーストを揶揄したりと数えきれないほど次々と汚点が発覚しました。
そしてこれらには電通やパソナが深く関わっていたことも十分暴露されました。まさに利権のための大イベントでした。
また各メディアも開催に否定的な言辞もありましたが、日本人の選手がメダルを取るとすぐにニュース速報を流すなど結局は五輪に飛びついていました。
安易に速報を流すなど違和感を感じる思いでした選手の皆さんには気の毒かもしれませんが、今後も五輪が開催されるたびに深まる利権の闇を認識せざるを得ないと思います。
菅は私たちの恥
菅首相は8月6日広島でのあいさつで「核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」などの部分を読み飛ばしました。官僚が作成した原稿を読むだけのあいさつである事はもとより判り切っていましたが、それでも一度は目を通し、自分の言葉を付け加えたり、意に反する個所はカットしたりと添削するでしょう。少なくとも一度は下読みして内容を把握ぐらいするでしょう。それすらしていなかったの
です。まさに内容を全く理解しないまま棒読みしたのです。
マスコミは「首相はお疲れ気味」などと擁護したり本人も後で「失礼しました」とコメントしていましたが、そんな事で済む話ではありません。まさに原爆犠牲者とその遺族そして今なお後遺症に苦しむ皆さんに対しこんな非道な仕打ちはありません。
また唯一の被爆国の首相にもかかわらず「核兵器禁止条約」への言及は一切ありませんでした。それどころか「核軍縮の進め方をめぐっては各国の立場に隔たりがあります」と事実上核兵器を容認する始末です。また8月9日長崎の式典に遅刻するなど広島も長崎もしぶしぶ出席しているのがミエミエです。
そして8月25日の緊急事態宣言に関する記者会見ではやはりプロンプターの文章を棒読みし、あげく「明かりは見えてきた」と耳を疑うような発言をしました。全国各地で医療崩壊が発生し、まともな治療が受けられず悲惨な事態が続出しているにもかかわらずです。
今の菅には「衆院選が先か総裁選が先かどちらが自分に有利か」しか頭にないのでしょう。こんな人物を首相の座に据えているのは私たちの恥です。すみやかに追放しましょう。
(「抵抗の旗」9月号を許可を得て転載)
※2021年9月3日、突然「不出馬」を表明。「コロナに専念するため」と言っているが、前日まで出馬に意欲を見せていたので、それを本気に受け止めた人は一人もいないだろう。多くの人々の批判、不信―自民党内からも「菅では(衆院選)に勝てない」という声が高まって総裁選から転げ落ちたのだ。強権政治を止めるために衆議院選挙では自民党の議席を減らし安倍復活をさせないようにしよう。
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