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2012年8月31日 (金)

関西空港へのLCC導入によって起こった神戸空港の現状

2012  関西空港にこの3月、全日空系ピーチ社が就航した途端に、神戸空港の利用客が減少し、スカイマーク社が存続の危機に陥っています。

 予想されたことでしたが、余りにも影響が出るのが早いので驚いています。4月以降のスカイマーク社の搭乗率がこれまでの最低を記録し、明らかに採算割れを起こしています。

スカイマーク社は慌てて熊本便などの一部撤退を明らかにしていますが、そんな手直しで済む事態ではないでしょう。この8月にジェットスター社が「関西空港も拠点とする」と発表し、スカイマーク社の神戸空港便とまともに競合していくことを明らかにする前のことなのですから。

この事は、関西地域がもつ航空需要が、関空、伊丹、神戸の3つの空港が存在することに耐えられるほど大きくはなかったことを何よりも示しています。関西空港がLCC(格安航空会社)の拠点となることで生き残ろうとしていますがはたしてそうなるのか大きな疑問です。

もちろん、マレーシア、韓国、中国、オーストラリアなど海外からの
LCCの就航によって関西空港の利用便数、利用客がともに伸びていることは事実です。これは主に海外からの観光客の増加が中心です。ですから、橋下大阪市長や大阪府が大阪市でのカジノ構想を重視しています。しかし、それだけでは不十分でしょう。国内のLCCが如何ほどそれぞれの伸びを保障するかが重要なポイントになることは明らかです。

ところが、LCC各社が新規路線として開拓しようとしている航路は、千歳、福岡、那覇を中心に、多くが従来からのレガシーキャリア(注)が主要路線としている航路です。確かに格安運賃で一定の需要の喚起が起こっていることは明らかでしょう。

しかし、ジェットスターが就航以来、わずか
51日間で9便も欠航しているのは、天候などの理由があるにしろ過密な成田空港などレガシーキャリアが主要に使っている基幹空港を使うことによって起こっています。

 アメリカ、ヨーロッパで
LCC1980年代以来急激にその需要を伸ばしていったのは、地域の基幹空港を避け、セカンダリー空港と言われる空いた空港を利用し、レガシーキャリアがカバーしていなかったまったく新たな需要を喚起し伸ばしていった、これをLCCのビジネスモデルの基本としたことが大きな理由だと言われています。

まあ、関西空港は、レガシーキャリアが敬遠した(
JALANAも欧米便を飛ばしていない)ことによって正にセカンダリー空港、ガラガラの空港ではあります。しかし、それだけでは不十分です。LCCとして新たな需要を生み出すのではなく、千歳、福岡、那覇など過密な状況にある基幹空港と結ぶことでは、レガシーキャリアとの需要の奪い合いでしかなく、先行きの伸びは限られてしまいます。

このことと冒頭明らかにした神戸空港の現状から推察される関西地域の航空需要は小さいという問題が重なって関西空港の将来は、LCCの拠点空港になると言っても明るいものにはなりません。

しかも、LCCの拠点空港であることを維持するためにLCCの着陸料の減免を国からの補給金と大阪空港の年間40億円とも言われる利益を注ぎ込まなければならないのです。そうしなければ黒字にもならない現状なのです。LCCの便数が増えることは、この補給金問題を拡大こそすれ、改善する目処などあろうはずがありません。

この現状では、2014年までに体質を改善し、1兆円を超える価格で関西空港の営業権を民間に売るなどという今回の関西空港と大阪空港の統合劇の目論見など正に「取らぬ狸の皮算用」よろしく、破産することは明らかです。

そこへのカジノの建設やリニアモーターカーの建設などという巨額の投下は、かって行われた公共事業による利権あさりと同じものであり、断じて許されません。そして、デタラメな「皮算用」による関西空港の延命策は、巨額の税金の無駄遣いであり、見直されるべきです。

私たちは、関西空港に反対してきたその原点を見直し、現状、進められようとしている関西空港の延命策に批判と反対の声を上げていかなければなりません。

(注)レガシーキャリア = LCC(格安航空)のビジネスモデルに対して、旧来の経営モデルで運行されている航空会社を指す。レガシーは「老舗」という意味。

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コメント

JAL,ANAの地方軽視はひどいですね。
特に福岡なんか、外資に丸投げで日本の航空会社の国際線はひとつもありません。

この記事からおよそ2年経ちましたが
関空LCC導入大成功ですねwww
経営努力もせず助けろだとか言ってると神戸空港みたいになりますよと言う実例を示してくれました。

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