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2011年11月27日 (日)

資料 戦時海運対策に関する意見

いつの時代も資本は国政に対してあれこれ注文をつけるものなんですが、今日ご紹介するのは昭和18年(1943年)8月に出された「戦時海運対策に関する意見」(日本経済聯盟会)といって、当時の財界が戦争をやり遂げるために、海上輸送について、ああしろ、こうしろと言っているものです。

この資料も「戦時中の百貨店のカタログ」同様、伊賀孝子さんが特定非営利活動法人NPOみなとに提供されたものです。

Senjiiken_2

Senjiiken1_2 このままでは読みにくいので現代語に直してみます。

「戦時海運対策に関する意見」
―日本経済聯盟時局対策調査委員会 戦時海運問題委員会成案―

今次大東亜戦争完遂の要は海上輸送力の増強にあることは言うまでもありません。我らは●に昭和十六年十二月「本邦海運重要対策に関する意見を建議したが 、今や大東亜戦下の内外新情勢即応し、最も実際的見地から海運、港湾、船員、造船の各部門にわたり戦時海上輸送の絶対的確保を期するための必要不可欠な諸対策を調査研究した結果、とりわけ左記の諸対策をもって最も緊急に実施すべき必要があるものと認め、これを建議しようとするものである。

(一)海運、港湾等管理行政の統一

 海上輸送力増強上、目下特に緊要なものは海運、港湾等管理行政の統一である。政府はこのためいろいろな措置を講じ、特に去る三月公布された戦時行政職権特例等の趣旨に基づSenjiiken2 き一段とこの統一に努力しつつあるが、未だ不徹底かつ不十分なことは少なからず残念だ。すなわち、現在、海運、港湾等の管理行政は陸海軍、逓信(海務院)等の主務官庁のほか、内務、厚生、大蔵等各省に分属し、しかも相互の間に十分な有機的連絡を欠如し、かつ手続きの複雑で煩わしいことによって、統制の不徹底ならびに事務処理の渋滞をひき起こし、延べて海上輸送力増強上重大な障害になりつつある実情である。よってこれを是正するため左記の諸方策を断行することが緊要である。
(1)陸海軍、逓信等関係各省間の海運、港湾等管理行政を一元化する措置を講ずること。
(2)特に港湾能率の飛躍的増強を期するためには港湾行政の総合的実施を図るべく主要港湾に港運庁のような行政機構を設置すること。
(3)なお、内外地海事行政の一元化を促進しその総合的運営を期すべきこと。


疲れたので本日はここまで。戦争をやるために積極的に口出ししている財界の姿が見えますね。文中●は読み方も分からず、意味もわからないのでそのままにしたところです。逓信は若い人には分からないと思いますが、通信というような意味です。

昭和18年8月というのは、あと2年で日本は戦争に負けるというころですね。紙の質も悪く、もう現在はボロボロになって変色しているのが画像からも推察できるでしょう。

1940年以降は、食糧、日用雑貨、衣類など生活必需品のほとんどすべてが配給制になり、戦局の悪化とともに配給の量も少なくなりました。そのため国民の多くは栄養失調になったり、たいへんな困窮生活を強いられたのです。 

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コメント

確か逓信って郵便のことなのでは?全逓っていいますよね。
ただし、ここでは郵便と電報を表すと思うんです。
当時は電話ってあまり普及していなかったし、電波交信はモールス通信でしたから。モールス通信で配信してそれを電報にして各部署に通達って手法だったと思います。

郵便も含みますよね。ここでは船なので無線かなあと思ったり。おっしゃるようにモールス通信で配信してそれを電報にして各部署に通達だったんでしょうね。ありがとうございました。

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