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2022年12月 6日 (火)

抑止力を高めるとは武器を捨てること

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(写真は22年11月3日扇町公園 「輝け憲法」集会 オープニング時)

 

 先日テレビで自衛隊員が訓練の厳しさについてのインタビューを受けていたのですが、その若い隊員が「ハイ、しかし戦争になればもっと厳しいと思います・・・頑張ります」と平然と言ったのには驚きました。

 「チョット待ってよ、日本は戦争放棄やで、永久にしないんやで」と心の中で叫んでいました。公務員たる自衛官が公然と憲法違反の発言をしたのです。これは単なる失言では済まされない、懲戒処分ものではないかとも思いました。

 しかしこの若い隊員だけを責めるのもどうかと思いました。と言うのも最近の日本政府は、ロシアのウクライナ侵攻、中国と台湾の緊張関係そして共和国(北朝鮮)のミサイル発射などを引き合いに出し「我が国を取り巻く厳しい環境の変化を考えると・・」なるお決まりのフレーズを持ち出し、防衛力の強化を主張する動きが増しています。

 軍隊を持たないこの国の防衛費を対GDP2%にあげて世界第三位の軍事大国にするとか、敵基地先制攻撃(攻撃される前にこちらから攻撃する)など憲法を全く無視した恐ろしい暴言がまかり通っています。

 政府はそれらを「抑止力」というくくりで正当化しているのですが、防衛力を高めることが本当に抑止力を高めることになるのでしょうか。それにより他国はことさら危機を感じて余計に攻撃的になるのは必然です。

 例えば共和国(北朝鮮)がミサイル発射を続け、金正恩は強気な言動を繰り返していますが、内実は日米韓による共同演習の強化に強い恐怖を抱いているのだと思います。

 また中国をにらみ、琉球弧の島々を軍事基地に変え、一触即発の緊張関係になっています。安倍政権以降、安保関連法以降その流れは増々強まっています。

 このようなむき出しの戦争政治に私たちは沈黙していてはなりません。この流れに抗し、今こそ「武器を捨てることが一番の抑止力になる」と声を上げましょう。こう主張すると「そんなことして他国からミサイルをぶち込まれたらどう責任をとるんだ」「軍事力の裏付けのない外交はない」などの「反論」が出てくるでしょう。しかししかしどんな困難が待ち受けていようとも「軍事力を伴わない外交努力」を追求しなければ、また過ちを繰り返すことになります。「過ちは繰り返しませぬから」と原爆碑に誓った私たちの責任は重大です。

 岸田首相、防衛費を下げろ!福祉にまわせ!     (会員 Y)

2022年7月27日 (水)

ウトロに生きる ウトロで出会う

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 7月18日、11名の参加で今年4月に開館した宇治市のウトロ平和祈念館に行ってきました。

 会としてのフィールドワークはコロナ禍の影響もあり20199月の大阪城周辺の戦跡巡り以来久しぶりのことでした。

置き去りにされた街

 このウトロ地区は戦時中の1940年京都飛行場建設のため朝鮮人飯場が設置されたのですが、45年の敗戦に伴い工事は中断され、仕事もなくなりました。しかし日本政府は無責任にも彼らを放置したままにしたのです。まさに日本社会から「置き去り」にされたのでした。しかし彼らは飯場を家に変え、畑をつくり、茶摘みや日雇いの仕事に従事して粘り強くこの地で生活を続け、また政治的な弾圧にも屈せず「民族教育」も存続させました。

 その後不当にも立ち退きを迫られ裁判でも敗けたのですが、多くの日本人支援者とともに闘い続け、6000万円の市民募金を集めたり、韓国での市民運動の拡がりが韓国政府に伝わり、有名人も参加して36000万円の募金が集められました。そのような30年に及ぶ住民の命がけの闘いがついに行政を動かし、強制退去の危機を乗り越え、インフラ整備も整い始め、新しい街づくりが始まりました。そしてこの地で多くの人々の交流の場としてこの祈念館が建設されました。

若い人たちが見学に

 2Fにある展示品を詳しく説明していただいたのは金秀煥(キム・スファン)副館長でした。そこには貧困と差別にも負けずに生き抜いてこられた人々の生々しい姿が数多く展示されていました。

途中で気付いたのですが、私たち以外にも数名の人たちが金さんの説明に聞き入っていました。他にも何組かのグループを見かけましたが、若い人が多いのには驚きました。(もっともこちらが年を取りすぎているだけかも知れませんが・・)若い人たちがこういう場で歴史を学ぶことは本当に大切なことだと思います。(学校の課外授業に取り入れても・・とは思いますが、現在のように「維新」が幅を利かせているあいだは無理でしょうね)

安田菜津紀さんの想い

 さて金さんの説明や展示品を見た個人的な感想をあげてみます。

〇ウトロに朝鮮人が来たのは、いわゆる強制連行ではなく徴用と貧困から逃れるためでした。何故貧困になったのか・・それは1910年の日韓併合以降、日本人から仕事を取り上げられたり、詐欺的に土地を収奪されたりしたからでした。例えば「すべて日本語で書いてある書類が届いて、ハンコを押せと言われて押したところ、土地を丸ごと奪われてしまった」(安田菜津紀「世界」4月号) 同じような話はいろいろな文献で何度も聞いています。土地を奪われ仕事を取り上げられ、やむなく渡日せざるを得なくなったのでした。

 

〇京都市南区東九条(通称「トンク」と呼ばれているらしい)の鴨川の堤防付近は安田さんの父親のルーツの一部で彼女も訪れています。(「世界」5月号)(もちろんウトロにも)

 

〇子供の豚の餌集め・・臭くて子供は皆嫌がったとのこと

私も子供の頃、大きな樽を台車やリヤカーに積んで残飯を集めに来ているのを憶えています。朝鮮の人か沖縄出身の人かは分かりませんが・・

 

〇ドブロク・・酒好きだった亡父(私もしっかりと引き継いでいますが・・)が近所の朝鮮人集落の店でよく飲んでいました。私は横にちょこんと座って何かおかずを食べていました。 

 

〇戦後の社会保障はすべて「国民」(日本人)が対象で、本来被害者のはずなのに、在日の無年金が続いている。

 私は「国民」という言葉は極力使わないようにしています。(どうしても使わざるを得ない場合もありますが・・)この日本で生活しているのは日本国籍を持っている人だけではなく、そうでない人も多くいて、ともに等しく「人権」を有しているはずです。

 「(日本政府は)日本の植民地支配や戦争に翻弄され続けてきた人々に対し、その責任と向き合うどころか、むしろ生きる権利をないがしろにするような扱いを続けてきたことになる。難民条約批准にともない、制度における「国籍条項」が1982年に撤廃されてもなお、その狭間で法的措置から除外され無年金のまま放置されてしまった障がい者、高齢者たちがいる。(安田菜津紀「世界」4月号)

 この間不十分ながら一部の地域で障がい者の年金支給が勝ち取られましたが、これはあくまで地域の行政との長期間に及んだ交渉の結果によるもので、国は相変わらず知らんぷりを決め込んでいます。

武庫川河川敷の思い出

 私が生まれ住み続けている尼崎ととなりの西宮の間には武庫川が流れています。

 私が幼いころ(56)その河川敷にバラック小屋が密集して建っていました。そこは「怖い所」「不潔な所」として行ってはいけないと言われていました。しかし何年かしてバラックは撤去され「きれいな」河川敷がよみがえり、私たちは「安心して」水遊びをするようになりました。

 そこが武庫川の河口にあった川西航空機(現新明和工業)に徴用されていた朝鮮人が、ウトロと同じく敗戦で放置され、やむなく住みついた場所であったと知るのはずっと後になってからでした。

 強制撤去で住む場所を奪われた彼らは何処へ行ったのでしょうか。ウトロのような闘いがあったのでしょうか。その河川敷横の堤防のすぐ東側が私の通っていた中学校の校区で中に朝鮮中学もありましたので、何割かの人たちはその周辺で生活を続けたかも知れませんが・・今となっては詳しくは分かりません。

ヘイトに屈せず

 20218月、この地区が放火され、7棟が全半焼しました。祈念館に入る前にその現場を通りましたが、その痛々しい光景に心から怒りを憶えました。

 また朝鮮学校襲撃事件などにみられるように「在特会」の存在はじめ、私たちの周りにはまだまだヘイト感情が蔓延しています。そもそも政府がかつての徴用工や従軍慰安婦の存在を否定し続け「その解決の責任は一切韓国側にある」と加害者と被害者の立場を逆転させるような態度に固執しています。盗人猛々しいとはこのことではありませんか。

 私たちはこの現実を直視し、「歴史修正主義」とヘイトに屈せず、真の歴史を後世に伝える闘いを続けなければなりません。

    

「ウトロは人権という価値を守り抜いた闘い」(金さん)

 

見学の最後は祈念館前にある当時の住居の前で記念写真を撮り解散となりました。

参加された皆さん、ご苦労様でした。

おまけ

 祈念館の屋上に上がると、すぐ横に自衛隊大久保駐屯地が広がっていました。もう何年前になるでしょうか。昔(PKO派遣の時?)デモで押しかけたので何か懐かしい気持ちになりました。(会員 Y)

2021年9月 4日 (土)

強権政治を許すな

市東さんの農地を守ろう

Kasinoki-maturi (写真は7月11日樫の木まつりで挨拶する市東孝雄さん)

 6月8の請求異議審の上告棄却という不当判決から3か月近くが経ちました。しかし私たちの判決に対する怒りは決して消えることはありません。これからも増々「強制執行阻止」「絶対あきらめない」の決意を固め、市東さんの農地を守り抜くために闘い続けましょう。

露骨な意思表示

 NAAは8月12日、B滑走路横の「への字誘導路」の改修工事を今年12月から来年10月までの期間で実施すると発表しました。これは事実上B滑走路は当面使わないということの表明に他なりません。そしてこの工事は誘導路の直線部分のみとなっています。これは「への字」の部分は農地を取り上げた後は直線になるから改修工事は必要ないというNAAの露骨な意思表示です。本当に許しがたい話です。

 そもそも世界中で爆発し続けるコロナ感染の最中B滑走路どころかA滑走路の離発着も激減しており、「本格的な需要回復に備えて・・早期に工事を完成させることで航空需要にしっかりと対応できるようにしたいと考えております」(NAA)など夢物語にすぎません。もちろんC滑走路建設など全く必要ありません。

 反対同盟から10・3全国集会が提起されています。緊急事態宣言延長の可能性もあり予断は許しませんが、開催されるならば全力で駆けつけましょう。

 日時・・10月3日() 正午

 場所・・成田市栗山公園(京成成田駅東)

 

土地規制法許すな

 前号でも訴えましたが、思想信条、表現の自由を制限する「土地規制法」が成立しました。すると早速沖縄宮古島では「ミサイル基地いらない」という旗を自衛隊駐屯地の前にある農地に立てている農民が刑事罰を受ける可能性があると雑誌「世界」9月号に掲載されていました。もちろん畑が先で駐屯地が後に造られたものです。市東農地と空港の関係と同じです。どちらも国策のためには憲法さえ無視した農民差別です。政治圧力に屈して大きく報じないメディアの沈黙を糺し、私たちこそが規制法反対の声をあげていきましょう。

利権のための五輪

 世論の7割以上が中止か延期を望んでいたにもかかわらず東京五輪が強行されました。その結果コロナ感染が爆発的に増え続けているのに菅首相は「五輪と感染増は無関係」と開き直っています。この人には科学的論理は通用しないのでしょうか。加えて私たちが訴えたいのは、五輪のための莫大な運営費や多くの人材(特に医療スタッフ)をコロナ対策に向けていたら、どれだけの人々を救えていたかという事です。またこのコロナ感染の中「五輪中止」を宣言すれば世界中から厳しく糾弾されたとでも言うのでしょうか。

 安倍は「中止という人は『反日』」と差別的に批判しましたが、多くの人々は感染が蔓延する世界をそして日本を憂い「中止」を希望したと思います。その真摯な気持ちが理解できない安倍こそが「反日」ではないでしょうか(「反日」という言葉は反動勢力がアジア人民を見下し常用する差別用語ですが安倍に対してはあえて使います)

 安倍の「アンダーコントロール」の大嘘に始まり誘致をめぐるワイロ問題、エンブレムの盗用、「ぼったくりバッハ」に象徴される醜い商業主義、森元首相や演出責任者の女性差別発言やスタッフのいじめ自慢にホロコーストを揶揄したりと数えきれないほど次々と汚点が発覚しました。

 そしてこれらには電通やパソナが深く関わっていたことも十分暴露されました。まさに利権のための大イベントでした。

 また各メディアも開催に否定的な言辞もありましたが、日本人の選手がメダルを取るとすぐにニュース速報を流すなど結局は五輪に飛びついていました。

安易に速報を流すなど違和感を感じる思いでした選手の皆さんには気の毒かもしれませんが、今後も五輪が開催されるたびに深まる利権の闇を認識せざるを得ないと思います。

菅は私たちの恥

 菅首相は8月6日広島でのあいさつで「核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」などの部分を読み飛ばしました。官僚が作成した原稿を読むだけのあいさつである事はもとより判り切っていましたが、それでも一度は目を通し、自分の言葉を付け加えたり、意に反する個所はカットしたりと添削するでしょう。少なくとも一度は下読みして内容を把握ぐらいするでしょう。それすらしていなかったの

です。まさに内容を全く理解しないまま棒読みしたのです。

マスコミは「首相はお疲れ気味」などと擁護したり本人も後で「失礼しました」とコメントしていましたが、そんな事で済む話ではありません。まさに原爆犠牲者とその遺族そして今なお後遺症に苦しむ皆さんに対しこんな非道な仕打ちはありません。

また唯一の被爆国の首相にもかかわらず「核兵器禁止条約」への言及は一切ありませんでした。それどころか「核軍縮の進め方をめぐっては各国の立場に隔たりがあります」と事実上核兵器を容認する始末です。また8月9日長崎の式典に遅刻するなど広島も長崎もしぶしぶ出席しているのがミエミエです。

そして8月25日の緊急事態宣言に関する記者会見ではやはりプロンプターの文章を棒読みし、あげく「明かりは見えてきた」と耳を疑うような発言をしました。全国各地で医療崩壊が発生し、まともな治療が受けられず悲惨な事態が続出しているにもかかわらずです。

 今の菅には「衆院選が先か総裁選が先かどちらが自分に有利か」しか頭にないのでしょう。こんな人物を首相の座に据えているのは私たちの恥です。すみやかに追放しましょう。

(「抵抗の旗」9月号を許可を得て転載)

※2021年9月3日、突然「不出馬」を表明。「コロナに専念するため」と言っているが、前日まで出馬に意欲を見せていたので、それを本気に受け止めた人は一人もいないだろう。多くの人々の批判、不信―自民党内からも「菅では(衆院選)に勝てない」という声が高まって総裁選から転げ落ちたのだ。強権政治を止めるために衆議院選挙では自民党の議席を減らし安倍復活をさせないようにしよう。

2020年11月 2日 (月)

「ドローンの眼」上映会を開催します

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お久しぶりです~。

まずは大阪市存続が決まってホッとしています。

ところで今年の「大阪の海と空を戦争に使わせない会」の催しは「ドローンの眼」上映会です。

ドローンで撮影した沖縄県辺野古基地工事の様子をみることができます。

そして国のいいかげんさも!

見に来てご自分の目で確かめてください。

※消毒薬は準備しますのでマスクをしてきてください。

■■■「ドローンの眼」上映会■■■

11月28日(土)午後2時~4時

田中ホール(レストラン地底旅行と同じ敷地内

      大阪市港区南市岡3-6-26)

※地下鉄・JR「弁天町」下車 徒歩10分

参加費 500円

〈ゲスト〉 お話と歌 牧 志徳さん

主催:大阪の海と空を戦争に使わせない会

 

2020年5月19日 (火)

新型コロナウイルスと向かい合おう

 新型コロナウイルスによる感染で世界中が大混乱しています。
安倍政権は勝手に休校要請を出し、「緊急事態宣言」に突き進みました。これは大問題で、多くの人々がその危険性を指摘しています。
とにかく「自宅にいろ」ということですが、テレビも野球やサッカー中継もなく、大相撲も5月場所がついに中止となり、ドラマも再放送が多くなりました。街の本屋さんも閉まったまま、仕方なく今まで読んだ本を読み返す日々が続いています。

 私はギャンブルはしないのですが、ギャンブル好きの人は競馬や競輪は現場には入れず必然的にパチンコ店に行くことになるのでしょうか。しかしそのパチンコ店も休業要請から休業指示になり、いよいよ行き場がなくなっています。(今は一部解除されていますが・・)

 私の高校時代の友達は高校を出て就職し65才の定年まで47年間同じ会社で勤め上げました。そして5年前、いざ定年となったとたん何もすることがない(彼は酒は飲まない)となり、好きなパチンコにはまり、気が付けば二か月で60万円負けたそうです。生活費にまで手を付けたとのことです。幸なことに彼はその時点で我に返り、改めて求職活動を始め、運よく地元の小学校の用務員に採用されたとのことで以前の生活習慣に戻ることが出来ました。

 つまり仕事さえあれば、好きなギャンブルも適当に楽しめるのでしょうが、仕事がなければそれにはまり込み、依存症になり、挙句は家庭崩壊にまでつながるのではないでしょうか。今、仕事を取り上げられギャンブルに走る若者達が本当に心配です。
そしてこのコロナ感染状況によりIR業者が日本への誘致を断念したにもかかわらず、吉村知事や松井市長が「誘致断念」の態度を明らかにしていないのも許せません。

 私はこの6月で71才になりました。実は53才の時に30年ちかく勤めていた会社が倒産し、その年齢では再就職も難しく思案に暮れましたが、幸いにしてすぐ労働組合に加入させてもらい、多くの支援を受けながら仕事も続け今日に至っています。

 そして10年ぐらい前に腰部脊柱管狭窄症を患いました。続けて10分も歩くと足が痛くなり、その場でしゃがみ込んで脂汗をかくようになりました。自分で考えてストレッチ体操をして最近では少しましになりましたが、それでもデモ行進だけは遠慮しています。

 もともと糖尿病、高血圧、痛風など基礎疾患のオンパレードだった私ですが、年齢を重ねると予期せぬ病気とも付き合わなければなりません。そして年金だけでは生活が苦しいので老体に鞭打って、従来からの仕事を細々と続けてきました。しかし今回の騒動でその少ない仕事もピタリと止まってしまいました。今後の行く末が心配な毎日です。

 国から10万円が支給されるとのことですが、毎月でも欲しいところです。またそれでも「焼け石に水」の人も多いことでしょう。頭に来たのは杉村太蔵なるタレントがテレビで「年金生活者や生活保護受給者は収入は減らないから(10万円は)支給されなくてもいい」と言い放ったことです。いったい年金や生活保護費がいくらか分かって言ってるのか、本当に腹立たしい限りです。

 かつて社会人一年生になった時、入った会社で「真面目に働き続ければ、定年後も贅沢は出来ないかも知れないが年金で何とか生活は出来る」と説明を受けましたが見事に裏切られました。消費税も「将来の高福祉社会のために」といううたい文句で導入されましたが、3→5→8→10%と我々の負担は増え続けても社会保障費は逆に減っています。

 そりゃそうでしょう。アメリカから多数の戦闘機を購入するなど、防衛費はうなぎのぼりに増え続けているのですから……(日本には軍隊は存在しないはずなんですが)。

 志村けんさんや岡江久美子さんが亡くなりました。そして波はありますが連日感染者や死亡者が増え続けています。本当に怖いですね。しかし私たちに求められているのは「冷静に恐怖し、慎重に対処する」ことだと思います。

 「新型コロナに負けるな」ではなく「新型コロナと向かい合おう」です。

 そして何よりもこの危機を悪用して、この緊急事態条項をも加えた改憲をもくろむ安倍政権を絶対許さない闘いを続けることです。創意と工夫でデモや集会を勝ち取りましょう。(会員 Y)

2020年4月 7日 (火)

検事長の勤務延長に関する閣議決定の撤回を求め、国家公務員法等の一部を改正する法律に反対する

検察庁法を無視し国家公務員法で検事長の定年延長を決め、検察庁法改正法案を含む国公法等の一部を改正する法律案を通常国会に提出したた安倍政権に対して日本弁護士連合会から声明がでました。ぜひ読んでください。読みやすいように適宜1行空けしています。(会員 N)

検事長の勤務延長に関する閣議決定の撤回を求め、
国家公務員法等の一部を改正する法律に反対する会長声明

政府は、本年1月31日の閣議において、2月7日付けで定年退官する予定だった東京高等検察庁検事長について、国家公務員法(以下「国公法」という。)第81条の3第1項を根拠に、その勤務を6か月(8月7日まで)延長する決定を行った(以下「本件勤務延長」という。)。

しかし、検察官の定年退官は、検察庁法第22条に規定され、同法第32条の2において、国公法附則第13条の規定により、検察官の職務と責任の特殊性に基づいて、同法の特例を定めたものとされており、これまで、国公法第81条の3第1項は、検察官には適用されていない。

これは、検察官が、強大な捜査権を有し、起訴権限を独占する立場にあって、準司法的作用を有しており、犯罪の嫌疑があれば政治家をも捜査の対象とするため、政治的に中立公正でなければならず、検察官の人事に政治の恣意的な介入を排除し、検察官の独立性を確保するためのものであって、憲法の基本原理である権力分立に基礎を置くものである。

したがって、国公法の解釈変更による本件勤務延長は、解釈の範囲を逸脱するものであって、検察庁法第22条及び第32条の2に違反し、法の支配と権力分立を揺るがすものと言わざるを得ない。

さらに政府は、本年3月13日、検察庁法改正法案を含む国公法等の一部を改正する法律案を通常国会に提出した。この改正案は、全ての検察官の定年を現行の63歳から65歳に段階的に引き上げた上で、63歳の段階でいわゆる役職定年制が適用されるとするものである。そして、内閣又は法務大臣が「職務の遂行上の特別の事情を勘案し」「公務の運営に著しい支障が生ずる」と認めるときは、役職定年を超えて、あるいは定年さえも超えて当該官職で勤務させることができるようにしている(改正法案第9条第3項ないし第5項、第10条第2項、第22条第1項、第2項、第4項ないし第7項)。

しかし、この改正案によれば、内閣及び法務大臣の裁量によって検察官の人事に介入をすることが可能となり、検察に対する国民の信頼を失い、さらには、準司法官として職務と責任の特殊性を有する検察官の政治的中立性や独立性が脅かされる危険があまりにも大きく、憲法の基本原理である権力分立に反する。

よって、当連合会は、違法な本件勤務延長の閣議決定の撤回を求めるとともに、国公法等の一部を改正する法律案中の検察官の定年ないし勤務延長に係る特例措置の部分に反対するものである。

2020年(令和2年)4月6日
日本弁護士連合会
会長 荒   中

2020年3月 8日 (日)

「新非常事態特措法」はいらない

 今新型コロナウイルス騒動が世界中を駆け巡り大きな問題となっています。
しかし通常のインフルエンザで毎年世界で万単位の人が亡くなっているのに、これほどの大騒ぎにはなっていません。その原因のひとつはこの新型コロナウイルスに対応できるワクチンが出来ていないことで一般大衆に過度の「恐怖心」が拡がっているからではないでしょうか。いずれにせよ収束の見通しは全くたっていませんが、「デマ」などに惑わされず冷静に対処していかなければと思います。
 問題なのはこのコロナ騒ぎに便乗して、安倍政権が「新非常事態特措法」なるものを成立させようと企んでいることです。表向きはコロナ対策の緊急法のような条文が並んでいますが、「・・・・等」の文言が何度も出てきます。すなわち「等」を付けることでいつでも「コロナ」以外でも「非常事態」を宣言できるのです。最終的には「憲法停止」「戒厳令」の世の中が政権のさじ加減ひとつで実現してしまいます。しかもそれを批判するような言動は罰せられてしまいます。「改憲」以前の問題でまさに民主主義の終焉です。
 ましてや、それを推し進めるのが「モリ・カケ」や「サクラ」で政治だけでなく国家を私物化し、お友達議員や官僚に「ウソ」の答弁を連発させている安倍政権です。こんな恐ろしいことはありません。
 また立憲民主党などの野党もコロナ問題では安倍政権に歩み寄ろうとしているのも本当に心配です。「気づけば挙国一致体制になっていた」ということも十分考えられます。
 かつてドイツのナチスもワイマール憲法を巧みにあやつり利用改ざんして、最後は骨抜きにして「全権委任法」にいたったのです。
 どこから見てもこの法案は9条改悪と戦争国家化にまい進する安倍政権を利するだけのものです。暗黒の歴史を再来させてはなりません。法案阻止へ立ち上がりましょう。

以下「おまけ」です
2月4日の衆議院で立憲民主党の黒岩議員が「桜を見る会」の前日の夕食会での「利益供与」「買収」を追及した際、食事の中身を間違って言ってしまったのですが、安倍首相はそれだけをとらえ「人間としてどうなのか」「うそつき」と反論したのです。「利益供与」や「買収」にはまともに答弁せず、たかだか食事の中身を間違っただけで「人間としてどうなのか」とですよ?信じられませんね。
 そして翌日に「うそつきが何を言うのか。一体どれだけのうそをつけば気が済むのか。自分のうその連鎖でこの間どれだけの人が苦しみ、人生を壊されたと思っているのか。財務省職員は命まで絶っている」とのツイートがあり、また3月6日にも森雅子法相の東京高検検事長の異例の定年延長を批判して「法治国家としての国の根幹を腐らせる法務大臣。・・・腐った頭(安倍)しか見ておらず、自分の栄達しか頭になく、盲従こそがもはや生き甲斐となっている」とツイートしました。
 この二つのツイートの主は誰か分かりますか?
実はかつては自民党きっての「こわもて」で党を牛耳っていたあの小沢一郎氏です。
彼の政治手腕は賛否いろいろあると思いますが、この二つのツイートは胸がスーとしました。いずれにせよ安倍晋三に懲役30年の刑が突き付けられる日が一日も早く来ることを願うばかりです。(会員 Y)

 

★週明けが大きなヤマ場です。39日(月)1210分から行われる全議員参加の共同会派合同会議が重要です。9日の朝までに意見を届けるのが効果的です。

立憲・国民両党の全議員の国会事務所のFAX・電話のリストは以下
(短いもので構いません。党役員や地元選挙区の議員には、FAXに加えて電話での念押しも有効です)

【立憲民主党・全国会議員連絡先】
https://kosugihara.exblog.jp/240168674/

【国民民主党・全国会議員連絡先】
https://kosugihara.exblog.jp/240168716/

【立憲民主党 役員】
<代表> 枝野幸男(衆院・埼玉5区)
FAX
03-3591-2249 電話:03-3508-7448

<幹事長> 福山哲郎(参院・京都)
FAX
03-6551-0808 電話:03-6550-0808

<政務調査会長> 逢坂誠二(衆院・北海道8区)
FAX
03-3508-3947 電話:03-3508-7517

<国会対策委員長> 安住淳(衆院・宮城5区)
FAX
03-3508-3503 電話:03-3508-7293

【国民民主党 役員】
<代表> 玉木雄一郎(衆院・香川2区)
FAX
03-3508-3213 電話:03-3508-7213

<幹事長> 平野博文(衆院・大阪11区)
FAX
03-3508-3050 電話:03-3508-7115

<政務調査会長> 泉健太(衆院・京都7区)
FAX
03-3508-3805 電話:03-3508-7005

<国会対策委員長> 原口一博(衆院・佐賀1区)
FAX
03-3508-3238 電話:03-3508-7238

2019年9月19日 (木)

「加害」の歴史事実を取り戻そう

Photo_20190919182501 (豊国神社駅下車、進行方向を少し戻って石垣の手前の道を右へ)

残暑というにはあまりにも暑すぎた9月14日、私たちの会が主催するフィールドワークで久しぶりに大阪城に行ってきました。参加者はT病院のK医師ご夫妻はじめ9名でした。数年前にもピースおおさか元事務局長の有元幹明さんにお世話になり、城周辺の戦跡めぐりをしたのですが、当時とこの日は状況が一変していました。それはいわゆるインバウンドというものなのか、アジアを中心とした若者たちであふれかえっていました。(それでもこの間の安倍政権による不条理なバッシングにより韓国からの訪問客は減っているのでしょうが・・)もともと暑い上に彼らの熱気が加わり私たちは圧倒されっぱなしでした。

改めて反戦の誓いを

 まず噴水前からロードトレインという石炭車を模した乗物で約15分ぐらい公園内を巡りました。そして終点の豊国神社で下車し反戦川柳作家の鶴彬(つる あきら)の句碑に向かいました。

 鶴彬・・

1909年 石川県河北郡高松町生まれ 本名は喜多一二(きた かつじ)

1924年 15歳のときに「河北新聞」に川柳と詩を発表

1926年 17歳のときに此花区四貫島の従兄に寄宿し、町工場で働く

 1928年 19歳。高松町に帰郷し「高松川柳会」を設立 プロレタリア川柳会を主唱しナップ(日本プロレタリア文芸運動)高松支部結成。

     川柳会に対する弾圧を受け検挙され筆名を鶴彬に。

1930年 21歳のとき第九師団金沢歩兵第7連隊に入営 秘密に隊内で配布していた「無産青年」を発見され重営倉に入れられる

1931年 22歳 七連隊赤化事件の主犯とされ大阪衛戍監獄に収監される

1934年 27歳 高松町で川柳活動を再開

1937年 28歳 東京深川の木材通信社に就職 12月3日に治安維持法違反で検挙される 中野区野方署に留置

1938年 29歳 赤痢にかかり未釈放のまま豊多摩病院に入院 9月14日死去 29歳の短い生涯で作った川柳は1044句 評論は85編

 先日会員のNさんが下見に訪れた時は、その碑がどこにあるのか捜しまわったとのことですが、それは一般の観光コースからは外れ、案内板も立っていないさびしい場所でした。

 そこにはかつて「大阪衛戍(えいじゅ)監獄」という軍法会議で有罪判決を受けた軍人が収監された監獄の跡地で、鶴も上記のように1931年から1年8ヶ月治安維持法の罪で服役していました。そして1938年9月14日、病院のベッドに手錠をくくりつけられたまま絶命したとのことです。私たちが訪れたこの日は奇しくも彼の命日でした。

 

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(鶴彬の句碑と百日紅)

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(句碑の裏)

 句碑建立に際しては大阪市から「顕彰碑は前例がない」とクレームがついたので、緑化協力として百日紅(さるすべり)の植樹が目的で句碑はその説明ということにしたとのことでした。観光コースから外れ、訪れる人も少なく(この日も2~3人だけ見かけました)ひっそりとした場所にある石碑には「暁をいだいて闇にゐる蕾」と刻まれています。百日紅の花の横にあるこの句を読んで参加した皆さんは何に思いを馳せたでしょうか。

「加害抜き」に怒り

 そして次にピースおおさかに行きました。橋下大阪市長時代に多くの市民団体の抗議にもかかわらず、「加害抜き」展示に改装されたのでそれなりに「覚悟」していましたが、入館すると「やはり」と思いました。

 確かに大阪大空襲を中心とした「被害」の展示は以前より詳しくなっていたように感じました。加えて「大阪戦災傷害者・遺族の会」の伊賀孝子さんから毎年のように当時の体験を教えていただいているので、被害の悲惨さについては理解を深めていました。しかしかつてはあった「南京大虐殺」や「平頂山事件」など「加害」の展示は一切ありません。予想してはいましたがやはり「唖然」となりました。これは単に
「バランスを欠く」という話ではありません。歴史事実から学ぶことを放棄し、時の政権にとって都合の悪い事実は抹殺する、「いつか来た道」に再び突き進む極めて危ういものです。同じ敗戦国であるドイツの歴史認識となぜこんなにもかけ離れているのでしょうか。曰く「政府の統一見解に踏まえる」とのことですが「安倍の見解に合わせてどないすんねん」と怒りがこみ上げてきました。アンケート用紙にその怒りを書きなぐって退館しました。みんなの力で元のピースおおさかを必ず取り戻しましょう。

 この後は森之宮の駅そばにある居酒屋でK先生のお話を中心に歓談してこの日の行動を終えました。また次もよろしくお願いします。

Photo_20190919182601 (ピースおおさか前で記念撮影)

Photo_20190919182504 (ピースおおさか北側にある傷痍軍人と妻の碑。永遠の平和を願って建てられました。)

反動首長に負けるな

 皆さん、少女像設置でサンフランシスコ市との姉妹都市関係を破棄した吉村市長(当時)、辺野古で現地のじい、ばあを「土人」と罵倒した大阪府警員を「どっちもどっち」と擁護した松井知事(当時)、展示会に乱入して「慰安婦などいない」とわめき散らした河村名古屋市長、関東大震災で虐殺された朝鮮人を慰霊する9.1集会に意図的にメッセージすら送らない小池都知事、そして「モリ・カケ」問題に頬かむりし続け、トランプの顔色を見ながら「敵」を共和国(北朝鮮)から韓国にシフトし、危機を煽り続け9条改憲に突き進む安倍首相と日本はとんでもない反動首長ばかりです。

 こんな連中に私たちや子供たちの未来を託すわけにはいきません。絶対に負けない闘いで本当の歴史認識を継承していきましょう。

(会員 Y)

2019年9月 3日 (火)

ピースおおさかに行ってアンケートを書こう 加害の歴史も展示してほしい

海空フィールドワーク、今年は鶴彬(つるあきら)の句碑&ピースおおさかに行きます。なんや近いなあと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大阪城公園は実は戦争跡地なんです。

Photo_20190903210901鶴彬の句碑 

豊国神社のすぐそばにある若くして亡くなった反戦川柳作家、鶴彬の句碑。「暁をいだいて闇にゐる蕾」(1936年発表)。その句碑があるところこそ、彼が「第七連隊赤化事件」により囚われていた衛戍監獄の跡地です。よく知られた句は
 手と足をもいだ丸太にしてかへし
 万歳とあげて行った手を大陸へおいて来た
 〈37年11月川柳誌「川柳人」掲載〉

Peaceosaka ピースおおさか

 ピースおおさか(大阪国際平和センター) は、かつては被害の歴史と加害の歴史が展示されていました。しかし今は、加害の歴史をなかったことにしたい人たちからの横やりで、大阪大空襲を中心とした被害と戦争中の国民の生活に焦点をあてた展示になっています。戦争の悲惨さは良く分かるように工夫されています。しかし日本のアジア侵略と国の戦争責任についての展示はありません。加害と被害の両方を展示してこそ正しい歴史認識も生まれるでしょう。加害の歴史も展示するようアンケート用紙に書いて投函しましょう。
※当日は65歳以上の方は年齢を証明できるもの(保険証など)を持参してください。ピースおおさ  かは無料に、ロードトレインも300円が100円になります。大阪市民でなくてもOK。

■日  時 9月14日(土) 午後2時~5時
      5時~交流会(希望者のみ)
■集合場所 大阪城公園内 噴水(目の前にロードトレインの乗り場・森之宮駅)
■コ ー ス 噴水―ロードトレインで景色を楽 しみながら20分―豊国神社前駅下車―徒歩2  分―鶴彬の碑―徒歩15分くらい―ピースおおさか(ゆっくり2時間)―徒歩―JR森ノ宮近辺で交流会 (実費を頭数で割ります)
■費用 自宅からの交通費+ピースおおさか250円(65歳以上0円)+ロードトレイン300円(65歳以上100 円)

♪噴水前でお待ちしています ♪2時厳守でお願いします

2019年7月 8日 (月)

市東さんの農地を守り抜こう

「抵抗の旗」(三里塚闘争勝利 関西新空港粉砕 尼崎・伊丹実行委員会)からの転載です。許可を得ています。

市民生活破壊のサミット異常警備糾弾

 異様な3万人警備態勢のもと大阪でG20サミットが強行されました。4日間にわたり阪神高速のほぼ全線と一部幹線道路が閉鎖され、学校の休校や宅配便の配達規制など市民生活は大混乱に陥りました。大きな事件とか事故があったわけでもないのに主権者である私たちに何の断わりもなく誰がこんなことを許したのか、タレントの西川きよし氏を使ってさかんに「協力」を要請していましたがこれは明らかに安倍政権による有無を言わさない「強制」です。本来なら大阪の吉村知事や松井市長が地方自治の立場から「抗議」すべきですが、彼らにそんな常識を
期待しても無理だったでしょう。

 各国の首脳だけで全てを決め付けるという民主主義を無視した「話し合い」はいかにこのサミットが不正義であったかを象徴するものでした。そして事実上の日米首脳会談は安倍政権に不利になることを避け参院選挙後に先送りするとのこと、何という姑息なやり方でしょうか。

一次産業を売り渡す

 そしてそこで目論まれているのは立憲の枝野代表も「一次産品で譲歩したことは明らか」と語っているように象徴的に言えば「アメリカに車を売るために農産物の関税を下げて大量に輸入する」ということではないでしょうか。そうなれば日本の個人経営の農業は壊滅的打撃を受けてしまいます。

 三里塚に心を寄せているジャーナリストの天笠啓祐さんも農地法改悪、種子法廃止等で農業の企業支配が進んでいると警鐘を鳴らしています。(漁業法や水道法改悪そして森林の民営化もしかり)

 豊洲市場では生産者と消費者の間を調整して魚の流通をスムーズにさせてきた仲卸の居場所がなくなり、林業では全国の国有林を最長50年間大規模に伐採し販売する権利を民間業者(外資も含む)に与える「改正」国有林法が成立しました。これによりこれまでは伐採は再造林とのバランスを考えながら行われてしましたが、その規制は原則はずされて再造林を考えずに伐採が行われ、当然ながら森林荒廃が懸念されています。そしてこれを推進している中心人物があの竹中平蔵とのこと、絶対に許せません。

 まさに一次産業が次々と大企業の金儲けのための餌食にされようとしています。それが安倍の言う「世界で一番企業が活躍しやすい国」の実態です。

 市東さんの農地を守る闘いは単に「一農民の農地取り上げを許さない」という闘いだけでなく、このような安倍政権の大企業優先、アメリカ追従のアベノミクス全体との極めて重要でかつ厳しい闘いです。
これからも心して頑張りましょう。

最悪の維新議員

 日本維新の会の丸山穂高衆院議員が北方四島の返還を巡って「戦争するしかない」と暴言を発し除名はされたが議員は辞めないという。曰く「言論の自由を奪う前例はつくらない」と。開いた口がふさがらないとはまさにこのことです。

 彼は国会議員がまず最初に頭に入れなければならない「憲法遵守」(九九条)を全く理解していない(否、理解しようともしていない)と思います。誰もが知っている九条の「戦争放棄」の大原則をストレートに蹂躙しておきながら何が「言論の自由」か。まさに平和主義を冒涜する犯罪行為です。単に辞職勧告だけで済む話ではありません。

 維新では他にもこの参院選で出馬予定だった元フジテレビアナウンサーの長谷川豊が講演で被差別部落への差別発言を行い、またこれまでも「自業自得の透析患者は殺せ」などの暴言を繰り返しています。さらに国会をズル休みした上西小百合や懲罰動機を6回も受けた足立康史そして政務活動費の不適切支出で一千万円を返還するという堺市議も現れました。(しかし一千万円という額からしてこの市議は市議としての活動など全く念頭になく政務活動費をチョロまかすことだけに全神経を使っていたと考えるしかありませんね)

 まさに維新は悪質議員のオンパレードです。もっとも彼らのリーダーであるべき松井一郎も沖縄辺野古の埋立て反対を闘う人々を「土人」として蔑んだ大阪府警の機動隊員を「どっちもどっち」と擁護している始末ですから子分たちのこのような言動も頷けるかも知れません。

ナチズムの再来?

 しかし今回の大阪府知事選、市長選そして堺市長選と立て続けに維新は勝利しました。これは少々乱暴で際どい発言をしても、それで世間の目をひきつけ、存在感を高めるという橋下流ポピュリズムに大阪府民や市民が踊らされている結果ではないでしょうか。鬱積する自民政治への不満のはけ口として革新政党ではなく維新を選択することの危険性を私たちはもっと強く訴えなければならないと思います。

 かつてナチズムが社会主義を標榜し、底辺労働者から拡がっていった歴史を想起するようです。今こそ「反自民」以上に「反維新」の闘いが急がれています。

職務放棄の閣僚

 この間記者の質問に対する大臣等の回答が余りにも不誠実とも言うべき事態が続いています。
 菅官房長官は特定の記者に対して「あなたに答える必要はありません」「その人に聞いて下さい」と木で鼻をくくったような失礼極まる「回答」に終始しています。また河野太郎外務大臣も質問に全く答えず「次の質問どうぞ」を何度も繰り返しました。本当にふざけきった態度です。やはり彼も大臣のポストを与えられると人格が変わってしまうのでしょうか。(親父が泣いているぞ!)

 たとえ政権にとって不都合な質問であっても立場上しっかりと受け止めて回答すべきではないでしょうか。まさに職務放棄、加えて麻生太郎大臣のいつも記者や国民を見下したような態度(年金2000万円問題では墓穴を掘ったが・・)など彼らは自分が公務員の一員という自覚があるのでしょうか?
 まさに安倍政権の腐敗を象徴していると言えます。
 断固糾弾するものです。

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